福山市の保育園の入り方|保育料・申込み時期・優先順位(利用調整)の仕組み

保育士と手をつなぐ子どもたち 支援・助成

福山市で保育園に入れたい方へ

「福山市の保育料はいくらくらいなのか」「いつまでに申し込めばいいのか」「パート勤務だと標準時間・短時間のどちらになるのか」「求職活動中でも保育園に入れるのか」。

福山市の子育てに関する質問を見ていると、こうした保育園の入り方に関する疑問が、時期を問わず繰り返し出てきます。市役所の窓口が開いている時間に確認できず、困っている方も少なくないようです。

この記事では、福山市公式サイトの情報をもとに、次の3つを順番に整理しています。

  • 保育料はどう決まるのか(世帯の市民税額による階層区分、無償化の範囲、多子世帯の軽減)
  • いつまでに、どうやって申し込むのか(4月入園のスケジュール、年度途中入園、必要書類)
  • 希望者が多い場合、誰が優先されるのか(利用調整の基準、求職活動中の扱い)

なお、この記事でいう「保育園」は、福山市が実施している認可保育所・認定こども園(保育部分)・地域型保育事業をまとめて指す「保育所等」のことです。幼稚園(教育標準時間認定)とは申込み方法や料金の仕組みが異なるため、対象を分けて考えてください。

保育士と手をつなぐ子どもたち

福山市の保育料はいくら?世帯の市民税額で決まる仕組み

結論からいうと、福山市の保育料は「一律いくら」というものではありません。世帯の市民税額(所得割額)に応じて、A・B・C1〜C17の19段階に区分され、区分ごとに金額が決まります。

3歳未満児(0・1・2歳児クラス)の保育料

福山市が公表している保育料表(第1子・月額)は次のとおりです。

階層区分世帯の市民税課税状況等標準時間短時間
A生活保護世帯0円0円
B非課税世帯0円0円
C1均等割のみ課税12,200円12,000円
C2所得割額 4,800円未満13,900円13,700円
C34,800円以上48,600円未満15,600円15,400円
C448,600円以上56,800円未満17,600円17,200円
C556,800円以上65,000円未満19,700円19,300円
C665,000円以上73,000円未満21,800円21,400円
C773,000円以上81,000円未満24,000円23,600円
C881,000円以上89,000円未満26,500円26,100円
C989,000円以上97,000円未満30,000円29,600円
C1097,000円以上111,400円未満32,500円31,900円
C11111,400円以上125,800円未満34,000円33,400円
C12125,800円以上140,200円未満37,500円36,900円
C13140,200円以上154,600円未満39,000円38,400円
C14154,600円以上169,000円未満44,500円43,900円
C15169,000円以上301,000円未満57,000円56,100円
C16301,000円以上397,000円未満61,200円60,000円
C17397,000円以上80,000円78,400円

「標準時間」「短時間」は、保育を利用できる1日あたりの時間区分のことです(詳しくは後述します)。

市民税の所得割額は、保護者と扶養義務者の合算額で計算されます。住宅ローン控除や配当控除、寄附金控除(ふるさと納税など)を差し引く前の金額が基準になるため、控除を多く受けている家庭ほど、実際の納税額より高い階層に区分される場合があります。自分の世帯がどの階層に当たるかは、課税証明書の所得割額を確認するか、保育施設課に問い合わせるのが確実です。

3〜5歳児クラスは無償化されている

3歳以上児(3・4・5歳児クラス)の保育料は、すべての階層区分で0円です。国の幼児教育・保育の無償化により、福山市でも3〜5歳児クラスの保育料はかかりません。

ただし、給食のうち主食費・副食費(おかず代など)は無償化の対象外で、別途負担が必要です。次の場合は副食費が免除されます。

  • 市民税所得割額が57,700円未満の世帯
  • ひとり親世帯・障がいのある人がいる世帯で、市民税所得割額が77,101円未満
  • 保育所などの就学前施設に3人以上通所している場合、3人目以降の子ども(所得に関係なく免除)

副食費の具体的な金額や納付方法は施設によって異なるため、通う予定の園に直接確認してください。

ひとり親世帯・障がいのある人がいる世帯の軽減

ひとり親と認定される世帯、または世帯員が障がい者手帳等を所持している世帯で、市民税所得割額が77,101円未満の場合は、特例の保育料表が適用されます。対象となる階層(B・C1〜C7相当)では、3歳未満児の保育料が標準時間・短時間ともに一律4,800円(またはそれ以下)に抑えられます。

第2子以降は0〜2歳児クラスも無償

2024年9月から、認可保育施設の0〜2歳児クラスに通う第2子以降の保育料が、所得制限なしで無償化されています。「第1子」は年齢や保育施設への在籍の有無に関わらず、同一生計の子どものうち最年長者としてカウントされます。上の子が保育園に通っていなくても、2人目以降であれば対象になる仕組みです。原則として手続きは不要ですが、上の子が別居している場合などは手続きが必要になることがあります。

認可外保育施設等を利用する第2子以降の子ども(0歳〜3歳になって最初の3月31日まで)については、保護者の就労などの条件を満たせば、月額最大42,000円(預かり保育は最大16,300円)の給付を申請できる制度もあります。こちらは認可保育施設の無償化とは別に、申請が必要です。

「必要書類」と書かれた木製ブロックと電卓

申込み時期はいつ?令和8年度(2026年度)4月入園のスケジュール

福山市公式サイトに掲載されている2026年度(令和8年度)4月入園の申込みスケジュールは、次のとおりです(2026年8月19日時点の情報)。

受付期間
第一次受付12月1日〜12月15日
第二次受付12月16日〜1月14日
第三次受付2月27日〜3月5日

第一次受付で決まらなかった場合も、第二次・第三次と申込みの機会があります。ただし、早い受付ほど選考の対象となる枠が多く残っているため、4月入園を希望する場合は第一次受付までに申し込むのが基本です。

申込書類一式は「保育所等入所のご案内」にまとめられており、例年11月下旬から配付が始まります。就労している場合は就労証明書(月48時間以上の就労が確認できるもの)が必要です。病気や障がい、就学など就労以外の事由で申し込む場合は、診断書や在学証明書など該当する書類が必要になります。

申込みは、第一希望の保育所等の窓口へ直接提出するのが原則です。転入予定などで直接持参できない場合は、福山市保育施設課への郵送も可能ですが、受付締切日までに届く必要があります。電子申請にも対応していますが、窓口申請と締切日が異なる場合があるため、事前に確認してください。

年度途中入園の場合

4月以外のタイミングで保育園を利用したい場合も、申込みが可能です。毎月1日が入所日で、申込締切は入所予定月の前月10日前後です(月によって多少前後するため、希望する月の締切日を福山市公式サイトまたは保育施設課で確認してください)。

申込みの問い合わせ先

福山市保育施設課(本庁舎7階)

  • 電話:084-928-1047
  • FAX:084-922-0012
  • 所在地:〒720-8501 福山市東桜町3番5号

保育標準時間と保育短時間の違い|就労時間の基準は「月48時間」

保育園を利用するには、保護者のいずれもが「保育を必要とする事由」に該当している必要があります。福山市が認めている事由は次のとおりです。

  • 就労(月48時間以上)
  • 産前・産後
  • 病気・障がい
  • 病人の介護
  • 家庭の災害
  • 求職活動
  • 就学・職業訓練
  • 虐待・DVのおそれ
  • その他市長が認める状態

ここでよく疑問に挙がるのが、「時短保育(短時間認定)の最低就労時間は48時間か64時間か」という点です。福山市公式サイトの「保育所等とは」のページでは、就労の要件を「月48時間以上」と明記しています。国の制度では、短時間認定の下限を「月48時間以上64時間以下の範囲で市町村が定める」こととされていますが、福山市はその範囲の中で48時間を採用しています。つまり福山市に関しては、48時間が正しい基準です。

保育標準時間と保育短時間の分かれ目は「月120時間」

認定を受けたあと、1日あたりどれくらいの時間保育園を利用できるかは、「保育標準時間」(1日11時間まで)と「保育短時間」(1日8時間まで)の2区分に分かれます。福山市の考え方では、この区分は次のように決まります。

  • 1か月の就労時間が120時間(1週30時間×4週)以上:保育標準時間(両親ともフルタイム相当を想定)
  • 1か月の就労時間が120時間未満:保育短時間(どちらかがパートタイム等を想定)

パートタイムなどで月48時間以上120時間未満の就労であれば「保育短時間」、フルタイム勤務などで月120時間以上であれば「保育標準時間」の認定が基本になる、というイメージです。実際の認定は就労時間だけでなく勤務時間帯(早朝・夜間勤務が月10日以上あるかなど)によっても変わることがあるため、詳しい判定は申込み時に保育施設課へ確認してください。

なお、就労状況は毎年5月に実施される「就労状況等の届出(現況確認)」によって確認され、内容によって認定区分が見直される場合があります。

ノートパソコンを見ながら相談する女性二人

希望者が多いとき、誰が優先される?利用調整の考え方

福山市では、保育園への入所希望者が定員を上回る場合、先着順ではなく「利用調整」という選考によって決まります。福山市公式サイトで公開されている「利用調整の基準(要旨)」から、その考え方を整理します。

選考の流れ

1. 保護者(父母)それぞれの「基準数」(指数)を合算する 2. 「調整数」による加点・減点を反映する 3. 保育士特別入所・きょうだい特別入所などの「特別入所」の調整を先に行う 4. それ以外の申込みについて利用調整を行う 5. それでも差がつかない場合は、就労日数などで調整する

基準数(就労状況などによる指数)

主な項目は次のとおりです。指数の具体的な点数そのものは公表されておらず、福山市の資料では「高⇔低」という相対的な表現で示されています。

類型内容
就労常勤・臨時雇用・自営業などの区分ごとに、月160時間以上/140時間以上/120時間以上/100時間以上/80時間以上/48時間以上の6段階で指数が変わる(時間が長いほど指数が高い)
産前・産後産前3か月・産後3か月
病気・障がい長期入院や安静臥床、長期加療、障がいの等級などにより段階的に判定
介護家族を常時介護しているかどうかなど
災害災害の復旧に当たっていること
求職活動継続的に月48時間以上の求職活動(起業準備を含む)
就学・職業訓練専修学校・各種学校への在学、職業訓練の受講
虐待・DVのおそれ虐待またはそのおそれ、配偶者からの暴力により保育が困難な場合

求職活動中の優先順位について

Yahoo!知恵袋などでもたびたび話題になる「求職活動中でも保育園入所が優先されるようにするには?」という疑問について、福山市の公式資料には次のように明記されています。

基準数の中で、求職活動の指数は最も低く設定されています。

就労(特にフルタイムに近い長時間就労)や産前産後、病気・障がいなどの事由と比べると、求職活動は保育の必要性としての優先度が低く扱われる仕組みです。また、求職活動を理由に申し込む場合も、継続的に月48時間以上の活動を行っていることが条件になります。

さらに、次の点も申込み前に知っておくと安心です。

  • 「緊急入所」(予期せぬ入院や転勤による急な転入など、通常の入所日で対応できない事情がある場合の特別枠)は、保護者の一方が求職活動中の場合は対象外とされています。
  • 育児休業給付金等を受給していて職場に復帰する予定の保護者向けに、「育休予約枠」という年度内の入所予約の仕組みがあります(第一次受付期間内の申込みに限る)。

したがって、「求職活動中だから優先してもらう」という方向でのテクニックは公式には存在せず、実際に就労が決まっている(または職場復帰が確定している)方が、利用調整のうえでは有利になりやすい仕組みだと理解しておくのが実態に近いといえます。

加点・減点される主な項目(調整数)

基準数に加えて、次のような世帯の状況が加点・減点の対象になります。

加点される主な例

  • ひとり親世帯(母子・父子・寡婦福祉法によるもの)
  • 生活保護世帯(就労により自立支援につながる場合)
  • きょうだいが同じ園に在籍している、または同時に同じ園への入園を希望している
  • 産休・育休明けの職場復帰
  • 多胎児が同一の保育所等の利用を希望する場合
  • 保育士本人が、市内保育所等へ保育標準時間で就労する場合(保育士特別入所)

減点される主な例

  • 常勤採用が決まっているものの就労開始時期が不定など、就労状況が確定していない場合(主たる生計維持者を除く)
  • 自己都合による入所決定後の辞退(子どもの病気や保護者の失職などやむを得ない事情を除く)
  • 保育料等の滞納があり、納付誓約を行っていない、または履行していない場合

自分の世帯がどの項目に当てはまるか、実際の指数がどうなるかについては、公式サイトの情報だけでは正確に判断しきれない部分もあります。詳しく知りたい場合は、申込み前に保育施設課へ直接相談することをおすすめします。

福山市の待機児童の状況

報道によると、福山市は2025年4月1日時点の待機児童数(国の定義によるもの)が3年連続で0人だったと発表しています。一方で、希望する保育所等に入れなかった「未決定者」は125人で、前年同期(81人)の約1.5倍に増えたとも報じられています。

「待機児童ゼロ」という数字だけを見ると入りやすい印象を受けるかもしれませんが、これは国の定義上の待機児童がいないという意味であり、希望する園に必ず入れるという意味ではありません。人気の高い園や特定の年齢クラスでは、希望どおりにならないケースもあると考えておいたほうがよさそうです。第一次受付でしっかり申し込む、複数の園を希望に含めるなど、早めの準備が安心材料になります。

なお、この記事執筆時点で、福山市公式サイト上でこの発表そのものの原文を直接確認することはできませんでした。最新の状況を確認したい場合は、福山市保育施設課に問い合わせるか、公式サイトの発表を確認してください。

よくある疑問

保育園と幼稚園、どちらに申し込めばいい?

保護者の就労などにより「保育の必要性」がある場合は保育園(保育所等)、そうでない場合は幼稚園(教育標準時間認定)が基本的な考え方です。この記事で扱っているのは保育園(保育所等)の申込みについてです。幼稚園を検討している場合は、申込み方法や利用できる時間帯が異なるため、各園または福山市に別途確認してください。

パート勤務でも保育園に申し込める?

月48時間以上の就労があれば、保育の必要性の認定を受けられます。就労時間が月120時間未満であれば「保育短時間」(1日8時間まで)の認定となるのが基本的な考え方です。実際の認定は勤務時間帯なども踏まえて判定されるため、申込み時に就労証明書を提出し、保育施設課の判断を確認してください。

保育料は毎年見直されますか?

保育料は世帯の市民税額をもとに決まるため、税額が変われば階層区分や金額が変わる可能性があります。制度自体の見直しが行われることもあるため、実際に申し込む際は、必ず福山市公式サイトの最新の保育料表を確認してください。

途中入園でも4月入園と同じように優先順位で決まる?

年度途中入園も、希望者が定員を上回る場合は同じ利用調整の考え方で決まります。ただし、月ごとに空き状況が変わるため、4月入園時とは状況が異なることがあります。希望する時期の空き状況は、福山市公式サイトの「空き状況」情報や保育施設課への確認が確実です。

自営業・フリーランスの方が申し込むときの、就労証明書や確定申告書のコピー、選考での就労時間の見方は、次の記事で整理しています。

https://fukuyama-family-life.com/fukuyama-hoikuen-jieigyo-moshikomi/

まとめ

福山市の保育園(保育所等)の入り方について、公式情報をもとに整理しました。

  • 保育料は世帯の市民税額(所得割額)による19段階の区分で決まる。3〜5歳児クラスは無償化されているが、副食費は別途必要。2024年9月からは第2子以降(0〜2歳児クラス)の保育料も所得制限なしで無償化されている
  • 4月入園の申込みは、例年12月上旬(第一次受付)から始まる。年度途中入園も毎月受け付けている
  • 保育を必要とする事由としての就労時間の下限は、福山市では月48時間。保育標準時間(フルタイム相当)と保育短時間(パートタイム相当)は、月120時間を目安に区分される
  • 希望者が多い場合は「利用調整」による選考となる。求職活動を理由とする場合の指数は基準の中で最も低く、実際に就労(または職場復帰)が確定している世帯のほうが優先されやすい仕組みになっている
  • 待機児童は3年連続で0人と報じられているが、希望する園に入れない「未決定者」は一定数存在する

保育料や利用調整の指数は世帯ごとの状況によって細かく変わるため、この記事で全体の仕組みをつかんだうえで、実際の申込みにあたっては福山市保育施設課(084-928-1047)へ直接確認することをおすすめします。

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