福山市で自営業・フリーランスとして働きながら、子どもを保育園に預けたい方へ。会社員なら、就労証明書は勤務先が作ってくれます。自営業の場合は、何を出せばいいのか、分かりにくいところがあります。
この記事では、福山市の公式ページに載っている内容をもとに、個人事業主・フリーランスが保育所等に申し込むときのポイントをまとめました。公式ページで確認できなかったことは、そのまま「確認できていない」と書いています。
※この記事は、福山市の2026年度(令和8年度)の案内を確認して書いています。2027年度(令和9年度)分の案内が出たら、内容が変わっていないか、福山市のページで確認してください。

この記事で分かること
- 保育園に入るための「就労の条件」と、自営業の場合の考え方
- 就労証明書の書き方と、一緒に出す書類(確定申告書のコピー等)
- 入所の選考(利用調整)で、自営業の就労時間がどう見られるか
- 保育料の決まり方(市民税所得割額)
- 市の窓口で確認しておきたいこと
結論:月48時間以上の就労が目安。証明書類は「就労証明書+確定申告書のコピー等」
- 保育園に入るには、保護者が月48時間以上の仕事をしていることが、就労の条件になります(福山市)。自営業でも同じです。
- 申込みでは、就労証明書を出します。自営業の人は、就労証明書に添える書類として、確定申告書のコピー等が案内されています。
- 入所の選考では、1か月の就労時間(休憩時間を含む)が長いほど、基準の指数が高くなります。自営業も、常勤・臨時雇用と同じ6段階の表で見られます。
- 保育料(0〜2歳児)は、市民税所得割額の世帯合計額などで決まります。第2子以降の保育料は無償です。
- 開業したばかりで確定申告書がない場合や、自営業の就労時間の示し方は、市のページで確認できませんでした。申込みの前に、保育施設課に相談するのが確実です。
保育園に入るための「就労の条件」
福山市の案内では、保護者が月48時間以上の仕事をしている場合(就労要件)で入所を申し込むときは、就労証明書の提出が必要です。育児休業からの復帰に伴う申込みも、同じです。
就労以外にも、産前・産後、病気・障がい、介護などの理由で、保育が必要と認められる場合があります。くわしくは、次の記事で整理しています。
また、市は、就労証明書、診断書、在学証明書など、取得に時間がかかりそうな書類は、早めに準備することをすすめています。自営業の人も、確定申告書のコピーなどを手元にそろえておくと、慌てずに済みます。
就労証明書:自営業の人はどう書く?
添付する書類は「確定申告書のコピー等」
福山市の入所申込書等のダウンロードページ(2026年6月4日更新)では、就労証明書の必要な添付書類として、「確定申告書のコピー等」と案内されています。「等」に何が含まれるのかは、ページから読み取れませんでした。

記載要領にある、自営業の書き方
福山市が掲載している就労証明書の「記載要領」には、自営業の人に関する、次の説明があります。
| 項目 | 記載要領の内容 |
|---|---|
| 事業所名 | 個人事業主の場合は、事業者の名称を記載する |
| 代表者名 | 法人の代表者や個人事業主の氏名を記載する |
| 雇用の形態 | 自営業の場合は、「自営業主」(個人事業主、経営者、代表者等)、「自営業専従者」、「家族従業者」(自営業主と親族関係にあり、生計を一にして、無給でその事業に従事している人)のいずれかにチェックする |
| 就労場所 | 実際に働いている場所を書く。就労場所がない場合は、自宅など、主に過ごしている場所を書く |
つまり、記載要領は、個人事業主が、事業者・代表者として書く形になっています。自宅で仕事をするフリーランスも、自宅を就労場所として書けます。
市のページで確認できなかったこと
次の点は、福山市のページから、はっきり読み取れませんでした。申込みの前に、保育施設課に確認してください。
- 誰が証明書を作成するのか。市の申込みページには、「必ず勤務先の事業者が作成した証明書を提出してください」とあります。自営業の場合の扱いは、書かれていません。
- 開業したばかりで、確定申告書がない場合の、代わりの書類。
- 就労時間の欄で、自営業の就労時間を、どう数えて、どう示すか。記載要領の就労時間の説明は、雇用契約がある人を想定した書き方になっています。
入所の選考(利用調整)で、自営業はどう見られる?
保育園の希望者が定員を上回るときは、福山市が「利用調整」という選考をします。就労の場合は、1か月の就労の合計時間(休憩時間を含む)で、基準の指数が決まります。
就労時間の6段階
福山市の「利用調整の基準(要旨)」では、常勤・臨時雇用・自営・農業等の中心者は、同じ表で、次の6段階に分かれています。
| 1か月の就労の合計時間(休憩時間を含む) |
|---|
| 160時間以上 |
| 140時間以上 |
| 120時間以上 |
| 100時間以上 |
| 80時間以上 |
| 48時間以上 |
時間が長いほど、指数は高くなります(具体的な点数は、公表されていません)。事業主本人は、常勤などと同じ表で見られます。家族の事業を手伝う人は、「内職及び自営・農業等補助者」という、別の区分です。
保護者1人につき、当てはまる区分が複数ある場合は、指数が高いものを1つ使います。
開業の準備中は?
福山市の基準では、「求職活動を継続的に月48時間以上行っていること」に、起業の準備も含まれます。ただし、基準の中で最も低い指数が、この「求職活動」の1です。開業の準備中なのか、すでに働いているのかで、見られ方が変わる点は、覚えておくとよいです。
きょうだいで申し込むとき
「きょうだい特別入所」という、優先的に調整される枠があります。父母が就労の条件で当てはまるには、法定の休憩を含めて、月120時間以上の就労が必要で、「内職及び自営・農業等補助者」は含まれません。事業主本人は、この月120時間以上に当てはまれば、対象になります。くわしい条件は、市の「利用調整の基準(要旨)」で確認してください。
保育料はどう決まる?
0〜2歳児(3歳になる年度末まで)の保育料は、市民税所得割額の世帯合計額などで決まります。市民税非課税の世帯などは、無償になる場合があります。保育料表は、福山市の公式ページで公開されています。
- 第2子以降の保育料は、無償です(認可の保育施設を利用していて、同一生計の上の子がいる場合。2024年9月から所得制限・年齢制限なし)。
- 3歳以上の子は、保育料は無償です。副食費(おかず代)は、市民税所得割額が57,700円未満の世帯(ひとり親世帯・障がいのある人がいる世帯は77,101円未満)は免除されます。保育所等に3人以上通っている場合は、第3子以降の副食費も免除されます。
第2子以降の無償化の条件は、次の記事で整理しています。
自営業の人の市民税所得割額は、確定申告などの内容をもとに計算される住民税です。確定申告の仕組みや、国保税・住民税との関係は、姉妹サイトの確定申告の流れ|個人事業主の準備・提出・納付で整理しています。
子どもがいる個人事業主が、確定申告で使える控除(扶養控除・ひとり親控除・専従者給与など)は、姉妹サイトの子どもがいる個人事業主が使える控除まとめで整理しています。
どの年の所得をもとに、保育料が決まるのかは、福山市の公開ページでは確認できませんでした。入所の時期によって変わる可能性があるため、保育施設課に確認してください。
育休復帰の予約枠は、自営業でも使える?
福山市には、育児休業給付金(手当金)の対象になる育休を取ったあと、休業前の職場に復帰する人が、年度の途中の入所を予約できる仕組みがあります。
育児休業給付金は、会社員など、雇用保険に入っている人が対象の給付で、自営業・フリーランスは対象になりません。そのため、自営業の人がこの予約枠を使えるのかは、ページから読み取れませんでした。気になる場合は、保育施設課に確認してください。自営業の出産・育児の制度は、姉妹サイトの自営業・フリーランスに育休はない?出産前後に使える制度と手続きで整理しています。
申込みの時期(前年度の例)
2027年度(令和9年度)の日程は、まだ福山市のページで確認できていません。参考として、2026年度(令和8年度)4月入所の日程は、次のとおりでした。
| 内容 | 日程 |
|---|---|
| 申込書類(保育所等入所のご案内)の配付開始 | 2025年11月21日(金) |
| 第一次の受付 | 2025年12月1日(月)〜12月15日(月) |
| 第二次の受付 | 2025年12月16日(火)〜2026年1月14日(水) |
| 第三次の受付 | 2026年2月27日(金)〜3月5日(木) |
前年度は、11月下旬に書類の配付が始まり、12月に第一次の受付がありました。今年度も同じとは限りませんが、確定申告書のコピーなどの書類は、いまのうちに探しておくと安心です。実際の日程は、福山市のページで確認してください。
申込みの前に確認しておきたいこと
- [ ] 就労の条件(月48時間以上)に、当てはまるか
- [ ] 確定申告書のコピーが手元にあるか(開業したてで、ない場合は、市に相談)
- [ ] 就労証明書を、誰が・どう書くかを、保育施設課に確認したか
- [ ] 就労時間(休憩を含む月の合計)を、どう示すか確認したか
- [ ] 保育料の基準になる所得の年が、いつのものか確認したか
- [ ] 2027年度(令和9年度)の受付日程を、福山市のページで確認したか

問い合わせ先は、福山市保育施設課です(本庁舎7階)。保育料については、入所収納担当(084-928-1047)が案内されています。
よくある質問
Q. 自営業でも、保育園に入れますか? A. 入れます。保護者が月48時間以上の仕事をしていれば、就労の条件になります。就労証明書を出して申し込みます。
Q. 自宅で仕事をしていても、対象になりますか? A. 就労証明書の記載要領では、就労場所がない場合は、自宅など、主に過ごしている場所を書くとされています。自宅での仕事を、対象外とする記載は確認できませんでした。
Q. 確定申告書のコピーは、いつの分ですか? A. 福山市のページには、「確定申告書のコピー等」とあるだけで、どの年分かは書かれていません。申込みの前に、保育施設課に確認してください。
Q. 開業して間もなく、確定申告をしたことがありません。 A. 代わりの書類は、市のページでは確認できませんでした。保育施設課に、早めに相談してください。
Q. 起業の準備中でも、申し込めますか? A. 福山市の基準では、「求職活動」に起業の準備も含まれます。ただし、基準の中で最も低い指数です。
Q. 保育料は、いつの所得で決まりますか? A. 福山市の公開ページでは、確認できませんでした。保育施設課に確認してください。
まとめ:次に確認すること
- 自営業の人は、就労証明書に、確定申告書のコピー等を添えるのが基本です。
- 入所の選考では、月の就労時間(休憩を含む)が長いほど、有利な指数です。事業主本人は、常勤などと同じ表で見られます。
- 確定申告書がない場合、就労時間の示し方、保育料の基準年は、市のページで確認できません。申込みの前に、保育施設課に聞いておくと安心です。
- 2027年度(令和9年度)の日程は、福山市のページで確認してください。



