
同じことを何度も聞く、約束を忘れる、道に迷う。福山市に住む親にこうした様子が見られると、「認知症かもしれない」と心配になります。どこに相談すればいいのか、本人にどう伝えればいいのか、迷うことも多いと思います。
福山市の公式ガイドブックでは、認知症が疑われる場合は、まずかかりつけ医に相談するよう案内されています。身近な窓口としては、親が住む学区の地域包括支援センターもあります。
この記事では、福山市の公式情報をもとに、相談先と、利用できる支援、行方不明に備える仕組みを整理しました。診断や治療については、必ず医療機関に相談してください。
まず相談する先
福山市のガイドブックには、相談の流れが図で示されています。
| 相談先 | こんなときに |
|---|---|
| 主治医(かかりつけ医) | 認知症が疑われたら、まず相談する窓口 |
| 地域包括支援センター | 主治医がいない、どこに相談していいか分からない、介護サービスも知りたい |
| 認知症疾患医療センター | 専門の医師による相談・検査・診察を受けたい |
地域包括支援センター
高齢者の総合相談窓口です。担当は学区ごとに決まっていて、福山市に16か所あります。認知症地域支援推進員や、認知症初期集中支援チームへの相談も、近くの地域包括支援センターが入口になります。
担当のセンターは、福山市の公式ページの「学区別一覧」「住所別一覧」で調べられます。
認知症疾患医療センター
認知症の専門医療相談(電話など)と、専門医による検査・診察を行い、診断に基づいた対応につなげます。福山市のガイドブックには、2か所が載っています。
| 名称 | 所在地 | 電話 |
|---|---|---|
| 光の丘病院内 | 福山市駅家町向永谷302 | 084-976-1412 |
| 下永病院内 | 福山市金江町藁江590-1 | 084-939-6211 |
電話番号は、福山市のガイドブックに載っているものです。相談の受付時間や予約の要否は、直接問い合わせて確認してください。
オレンジドクター・認知症サポート医
広島県では、認知症について学び、本人や家族の話や悩みを聴く姿勢を身につけるための研修を終えた医師を、「オレンジドクター(もの忘れ・認知症相談医)」として登録しています。主治医の認知症診療を支援する研修を受けた医師は、「認知症サポート医」です。
名簿は、広島県のホームページに載っています。近くの地域包括支援センターでも紹介してもらえます。

医療や介護につながっていないときの支援
認知症初期集中支援チーム
医療や介護の専門職が自宅を訪問して、受診や介護サービスの利用を支援するチームです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 40歳以上で自宅で生活している人のうち、認知症が疑われる、または診断を受けていて、次のような状況の人 |
| 対象となる状況の例 | 診断を受けていない・治療が中断している/医療や介護のサービスを利用していない/サービスを利用しているが、症状への対応に困っている |
| 支援の内容 | 医療機関の受診や介護サービスの利用の支援、認知症の状態に応じた助言など |
| 期間 | 6か月間の集中的な支援 |
| 申し込み | 近くの地域包括支援センターに相談 |
費用については、福山市のページに記載がありません。相談のときに確認してください。
認知症地域支援推進員
医療・介護・生活支援をつなぐ専門職です。認知症の人や家族の相談に乗り、認知症ケアパスの配布や出前講座、認知症カフェの立ち上げの支援などを行っています。相談は、近くの地域包括支援センターで受け付けています。
若い世代の認知症にも注意
福山市のガイドブックには、「まだ若いから」という思い込みで見逃さないよう、早めに専門医を受診しましょうという趣旨の記載があります。
情報を調べたいとき
- 福山つながりブック(認知症ガイドブック):症状や経過、対応方法、相談窓口、支え合いの取り組み、当事者や家族の声が載っています。別冊には、認知症カフェの一覧、認知症サポーター養成講座、認知症予防教室の情報があります。地域包括支援センター、交流館、高齢者支援課で配布され、福山市のウェブサイトからPDFでも入手できます
- 福山市認知症ナビ(https://fukuyama-ninchisho-navi.jp/):認知症の基礎知識、相談窓口、通いの場、講座・イベントの情報がまとまっています。簡易的なチェックの機能もあります
家族のつどい・地域の支え
- 認知症カフェ:認知症の人と家族、認知症に関心のある人、専門職が、お茶を飲みながら情報交換する場です。問い合わせは、各認知症カフェか高齢者支援課(084-928-1065)へ
- 認知症の人と家族の会:福山地区に「認知症の人と家族の会」があり、ガイドブックには、認知症に関心のある人も参加できると書かれています
- 認知症サポーター:養成講座を受けて、認知症を正しく理解し、本人や家族を見守る「応援者」になる取り組みです
ひとり歩きに備える:福山市認知症ひとり歩きSOSネットワーク
認知症などで外出して帰れなくなる心配があるときの、見守りの仕組みです。福山市と福山市社会福祉協議会が協力して行っています。
事前登録
行方不明になることが心配される認知症などの高齢者を、事前に登録しておくことができます。窓口は、福山市社会福祉協議会(084-928-1333)です。登録の費用や必要書類は、福山市のページに書かれていないため、社会福祉協議会に確認してください。
行方不明になったとき
- 市内の各警察署に「行方不明者届」を出します
- その際、ラジオ放送(エフエムふくやま)や、社会福祉協議会の公式LINEでの通知など、情報を流す方法を指定します
事前に登録しておくと、いざというときの連絡が早くなるように考えられた仕組みです。相談は、高齢者支援課の相談支援担当(084-928-1310)でも受け付けています。
よくある疑問
Q. 本人が「病院には行きたくない」と言うときは? A. まず、かかりつけ医や地域包括支援センターに、家族だけで相談できます。受診のすすめ方についても、相談のなかで助言を受けられます。
Q. 診断を受けていなくても、相談してよいですか? A. はい。地域包括支援センターには、「どこに相談すればいいか分からない」という段階で相談できます。認知症初期集中支援チームも、診断を受けていない人が対象に含まれます。
Q. 親が福山市外に住んでいる場合は? A. この記事で紹介した窓口は、福山市に住む方の場合です。親の住んでいる市町村の地域包括支援センターに、まず相談してください。
まとめ
- 認知症が疑われたら、まずかかりつけ医へ。迷ったら、親が住む学区の地域包括支援センター
- 専門の相談・検査は、認知症疾患医療センター(光の丘病院内084-976-1412、下永病院内084-939-6211)
- 医療・介護につながっていないときは、初期集中支援チーム(6か月間の集中的な訪問支援)
- ひとり歩きが心配なときは、福山市社会福祉協議会(084-928-1333)で事前登録を
介護保険のサービスを使うには、要介護認定の申請が必要です。申請の流れは、こちらにまとめています。
親の介護の相談先を、状況別にまとめて確認したいときは、こちらがおすすめです。
親の運転免許の返納についても、別の記事にまとめています。






