福山市で発達が気になる子どもの保育園選びと相談先

市から

子どもの発達が気になる、保育園はどうする——そう悩んだときに

「療育園には通っているけれど、仕事との両立が難しい」「保育園に入れたいけれど、うちの子でも大丈夫だろうか」。子どもの発達が気になる家庭にとって、保育園選びは検索してもなかなか答えが見つからないテーマです。

実際に、福山市の子育てに関するインターネット上の相談を見ていても、「発達障害に理解のある保育園を知りたい」「療育園と仕事の両立が難しく、転園を考えている」といった切実な声があります。

この記事では、特定の保育園や施設を「ここがいい」「ここは向いていない」と評価することはしません。園によって受け入れ体制や職員の経験はさまざまで、外から一律に評価できるものではないためです。そのかわり、福山市に実際にある相談窓口や制度を、分かる範囲でできるだけ具体的に整理しました。まず誰に相談すればいいのか、保育園に通いながら使える支援はあるのか、療育園を利用するにはどうすればいいのか。順番に見ていきます。

まず知っておきたいこと:福山市には複数の相談窓口がある

福山市には、子どもの発達に関する相談窓口がいくつかあります。どこも「発達の心配ごとの相談を受け付けている」という点は共通していますが、相談したい内容によって向いている窓口が変わります。

相談したいこと窓口電話番号
乳幼児健診で発達を指摘された、育児全般の相談がしたいネウボラ推進課/ネウボラ相談窓口「あのね」084-928-1258
発達の診断・専門的な相談や訓練を受けたいこども発達支援センター084-928-1351
障がいの種別を問わず総合的に相談したい、子どもの発達相談をしたい障がい者(児)基幹相談支援センター「クローバー」(子ども発達相談室)福山市社会福祉協議会が運営
児童発達支援(療育)を利用したい、通所受給者証を申請したい福山市 障がい福祉課(相談支援担当)084-928-1208
保育園の入園手続きについて知りたい福山市 保育施設課084-928-1047

「結局どこに電話すればいいか分からない」というときは、障がい福祉課(相談支援担当)かこども発達支援センターに連絡すると、状況に応じて適切な窓口を案内してもらえます。どちらも福山市が直接運営している窓口です。

なお、ネウボラ相談窓口「あのね」は市内13か所にあり、対面だけでなくオンライン(Zoom)でも相談できます。「仕事と子育て、両立できる? 保育園に預けられる?」といった相談例も挙げられており、発達の心配ごとに限らず、保育園に関する漠然とした不安を話す最初の窓口としても使いやすい場所です。

こども発達支援センターとは

福山市が直接運営している「こども発達支援センター」は、発達障害児等に関する相談・指導、診断・検査・訓練、発達支援などを行う施設です。児童精神科・精神科を標榜しており、オンライン診療にも対応しています。

  • 所在地:福山市三吉町南二丁目11番22号
  • 電話:084-928-1351

開所時間や予約の要不要など、利用にあたっての詳細は公式サイト上での記載が確認できなかったため、利用を検討する場合は電話で直接確認することをおすすめします。

療育園(児童発達支援)を利用するための基本的な流れ

「療育園」と呼ばれる施設は、制度上は「児童発達支援」または「児童発達支援センター」に当たります。福山市内には児童発達支援センターが5か所あり(ひかり園、草笛学園、福山東児童発達支援センター、「ゼノ」こばと園、福山若草育成園)、2024年の児童福祉法改正により、発達に課題のある未就学児を支援する地域の中核的な機関として位置づけられています。

児童発達支援を利用するには、「通所受給者証」の取得が必要です。おおまかな流れは次のとおりです。

  • 福山市 障がい福祉課(相談支援担当)、または指定障がい児相談支援事業所に相談する
  • 障がい児支援利用計画(案)を、相談支援事業所に作成してもらうか、保護者自身で作成する(セルフプラン)
  • その計画書をもとに、障がい福祉課で支給申請をする
  • 通所受給者証が交付され、児童発達支援(療育園等)の利用を開始する

具体的な必要書類や、セルフプランを選べる条件などは個別の状況によって異なるため、まずは障がい福祉課(084-928-1208)に問い合わせるのが確実です。

保育園に通いながら発達支援を受ける方法はあるか

「療育園ではなく、地域の保育園に通わせたいが、発達支援も受けたい」という場合に関係するのが「保育所等訪問支援」という制度です。

これは、発達に障害がある、または発達が気になる子どもが通う保育所・幼稚園・認定こども園などに、専門の職員が訪問し、保護者と施設の職員が子どもへの理解を共有しながら、連携して支援を行う児童福祉法に基づく制度です。福山市内の児童発達支援センターは、この保育所等訪問支援の提供を通じて、地域の保育所や放課後児童クラブへの協力も行っています。

つまり、「保育園に通いながら、専門職員のサポートを受ける」という選択肢は、制度としては福山市にも存在します。ただし、実際に利用できるかどうか、どのような手続きが必要かは個別の事情によって変わるため、この記事だけで「必ず利用できる」と判断せず、障がい福祉課や、通っている(通う予定の)児童発達支援事業所に相談してください。

なお、いわゆる「加配保育士」(障がいのある子ども向けに保育士を手厚く配置する仕組み)について、福山市の公式サイト上でこの名称を使った制度説明は確認できませんでした。保育園によっては職員配置を工夫している場合もあるようですが、対象になるかどうかや具体的な内容は、入園を希望する園、または保育施設課(084-928-1047)に直接確認することをおすすめします。

保育園探しの一般的な進め方

福山市の保育所等入所申込みは、次のようなスケジュールで進みます(2026年度・4月入所の場合)。

  • 第一次申込み:12月1日〜12月15日
  • 第二次申込み:12月16日〜1月14日
  • 第三次申込み:2月27日〜3月5日
  • 年度途中入所:毎月1日入所、前月10日締切

申込みには、保護者の就労状況などを証明する書類(月48時間以上の就労がある場合は就労証明書など)が必要です。利用調整は指数などに基づいて行われます。申込み窓口は、市内各保育所等、または保育施設課(福山市東桜町3番5号 7階、084-928-1047)です。

発達が気になる子どもの入園を検討する場合の進め方としては、次のような順番が現実的です。

  • 障がい福祉課やこども発達支援センターなど、発達に関する窓口にまず相談する
  • 見学の際に、園に「特別な配慮が必要な場合がある」ことを伝えて相談する(福山市の入所案内でも、見学時にそうした相談をすることがすすめられています)
  • 必要であれば、保育所等訪問支援などの制度について、児童発達支援センターや障がい福祉課に確認する
  • 通常の入所申込みの手続きを進める

延長保育の対応など、園ごとに違いがある部分については、入所案内の公式ページ上で統一的な記載を確認できなかったため、見学や申込みの際に園へ直接確認することをおすすめします。

よくある疑問

Q. 療育園と保育園を、両方利用することはできますか?

制度としては、保育所等訪問支援のように、保育園に通いながら発達支援を受けられる仕組みがあります。ただし、実際に両立できるかどうかは、事業所の空き状況や個別の状況によって変わります。福山市の公式ページ上で「並行通園」という言葉を使った制度説明までは確認できなかったため、この記事では「両立できる場合がある」という以上の断定はしません。まずは障がい福祉課、または利用中(利用予定)の児童発達支援事業所に相談してください。

Q. どの保育園が発達障害に理解があるか教えてほしいのですが。

この記事では、特定の園の評価はしていません。園によって受け入れの経験や体制は異なり、外部からの評価では実際の状況を正確に伝えられないためです。気になる園があれば、見学の際に直接、配慮が必要なことを伝えて相談することをおすすめします。また、こども発達支援センターや障がい福祉課、基幹相談支援センター「クローバー」(子ども発達相談室)でも、保育園選びに関する相談を受け付けています。

Q. まだ診断は受けていませんが、相談してもいいのでしょうか。

診断の有無にかかわらず相談できる窓口があります。基幹相談支援センター「クローバー」の子ども発達相談室では、診断がない就学前後の子どもについても、特性を確認するための評価や支援の相談を行っています。「診断がついてから」と考えず、気になる時点で相談して問題ありません。

まとめ

福山市には、子どもの発達に関する相談窓口が複数あります。

  • 育児全般や乳幼児健診がきっかけの相談 → ネウボラ推進課/ネウボラ相談窓口「あのね」
  • 発達の診断・専門的な相談 → こども発達支援センター
  • 障がいの種別を問わない総合相談 → 基幹相談支援センター「クローバー」
  • 児童発達支援(療育)の利用・受給者証の申請 → 障がい福祉課(相談支援担当)
  • 保育園の入園手続き → 保育施設課

保育園に通いながら発達支援を受けられる「保育所等訪問支援」という制度も福山市内に存在しますが、実際に利用できるかどうかは個別の状況次第です。特定の園を選ぶ前に、まずはこれらの公的窓口に相談し、自分の子どもの状況に合った選択肢を確認することから始めてみてください。